【大海を見つめ、君は何を思うのか?】一生、仕事に困らない[最強の自分]の作り方

【簡単な本紹介】

【ジャンル】自己啓発、経済、ビジネス、マインド

当書は、私のInstagram(@forest.blog_551)のフォロワーさんである、でんみちこ(田美智子)さん(@michiko_den)による初の書籍です。

当書は、田さんが母校の非常勤講師をされる中で大学生から得た質問を元に、田さんの"多種多様の経験"によって得られた教訓が凝縮された"至極の一冊"です。とはいえ、大学生のみを対象とした書籍ではありません。当書の読者の年齢は問わない、万人が読めば勉強になる、というように良い意味で汎用性に富んだ一冊です。


ありがたいことに、田さんから「自身の書籍の紹介をお願いしたい」というご依頼をいただき、私が本記事を作成する運びとなりました。当書は、実に意義のある書籍であると私は感じました。

当書を読み、私が感じたことや重要に思ったことなどを、本記事で紹介したいと思います。

【著者紹介】

田美智子さんは、今日までに8000人の大企業から1人のフリーランスに至るまでの様々な組織にて、PRやコミュニケーションの仕事をされてきた方です。また、独立という形で自身の思いに即した生き方を選択され、現在はフリーランスとして、PR戦略のコンサルティングやPRコミュニティのプロデュースをされています。これだけに留まらず、ご趣味の延長線上で家事代行や整理収納コーチングをされています。加えて、ダイエットのパーソナルトレーナーやファッションスタイリスト、母校の非常勤講師に至るまでの様々な形態で活躍されています。

【こんな方にオススメ】

年齢問わず「自分の思いに即した生き方をしていきたい!」と強く思われている方

SNSやブログ活動などのネット活動や、PRに興味がある方

【Charm Point】

当書のチャームポイントは...

書籍を読むことで、受動的に情報を得て終わりというわけではなく、書籍を読みながら自分自身でワークシートを作成することで、読者が日常生活で能動的に動くための導線作りがなされているところ!

です。

【Points】

①[最強の自分]とは何か?

[最強の自分]というのは人が決めることではありません。

(出典)『一生、仕事に困らない[最強の自分]の作り方』 田美智子

筆者は、このようにおっしゃっています。

つまり[最強の自分]とは、他者評価によるものではなく、自己評価によるものなのです。

これをわかりやすく言うならば、Adoさんが映画『ONE PIECE FILM RED』の中で「私は最強ー!」と歌われていますが、まさに、この状態になれば、自己評価が高い状態、すなわち[最強の自分]になっているということになります。
当書にある内容を日常生活を営む上で実行に移し続けると、当書を読んでいない世界線の自分に対して"Ado"バンテージを持つことができることでしょう。

②挫折しにくい目標設定の仕方

何か目標を定めても、三日坊主になってしまう。そのような経験が皆さんにもあるのではないでしょうか。

そうした事態を避けるために、設定する目標に以下の2点を組み込むべきだと筆者はおっしゃっています。

①5W1H

②自分の"強み"

①の「5W1H」とは
「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」
の6つの英単語を指す言葉です。

これに沿って設定すれば、目標が具体的なものとなります。目標が具体的なものになると、②の自分の"強み"と結びつけやすい目標となります(後に例を示します)。したがって、①、②という要素によって、三日坊主を避けることができるというわけです。
以下で具体例を見てみましょう。

例)資格を取りたい大学生

「Who:だれが」
→自宅では勉強できない自分
→一度勉強に取りかかれば、比較的長時間集中して勉強できる自分

「What:何を」
→IT関連で比較的取りやすい資格の取得

「When:いつ」
→長期休暇期間

「Where:どこで」
→図書館などの公共施設

「Why:なぜ」
→IT分野に関して体系的に学習できるから
→就活において有効だから

「How:どのように」
→自分が気に入った参考書に取り組む

○自分の"強み"
→大学生である私は、社会人の方々より比較的まとまった時間が取りやすい点
→一度勉強に取りかかれば、比較的集中力を持続することができる点

●自分の"弱み"
→自宅で勉強できない点

この大学生は、私のことです。
実際に①、②を組み込んで目標設定していく中で、自分の"強み"のみならず、"弱み"に関しても目標の中に取り入れても良いのではと感じました。
なぜなら、家での学習に固執し、十分な勉強時間を確保できない等の失敗を未然に防ぐことができるからです。

5W1Hを考えることで、自分の"強み"や"弱み"が浮き彫りになります。そして、これらを目標に組み込めば、三日坊主や計画の失敗を防ぐことができるようになるのです。


上記により「5W1H」と「自分の"強み"」お好みであれば「自分の"弱み"」を踏まえた目標設定の利点をご理解いただけたと思います。

当書には、著者の体験談を踏まえた目標設定について詳しく書かれています。したがって、皆さんには当書を読んでいただきたいと思います。

③伝え、導く、人生の先輩

「当書がどのような本であるか?」と問われた際、一言で答えるならば、私は「あたたかな本」と答えます。


当書は、読者に対し「優しさの熱、勇気の熱」を与えてくれます。これは、筆者が「自分が生きたいように生きれば大丈夫だよ!」「なりたい自分になるために一歩踏み出してみようよ!」等とあたたかく語りかけてくれているかのような錯覚につい陥ってしまうということを示しています。このような"熱"は、現代社会で萎縮していたり、自分の人生を生きることを躊躇(ちゅうちょ)している人々の細やかな"振動"を、大きな"振動"に変える力を持っていると思います。また、この増幅した"振動"は、他に波及し、結果的には現代社会全体をより"あたたかく"、かつ、"熱気に満ちた"ものに変えてくれるのではないかと思わされてしまうのです。

上記にあるように、筆者からは「世の中を少しでも良くしよう」という気概が窺(うかが)えました。当書にて「皆に正しい方向を伝え、導いてみたい!」という筆者の強い意志を感じることができるのです。

このように「熱伝導のような過程で良い影響の連鎖を与えること」「現実世界を正しく把握され、方向性を示し、我々を導いていくこと」を体現されている筆者に対して、上記を踏まえ、私は以下のように思いました。


「でんみちこ」は「田美智子」ではなく「伝導子(注1、2)」であると!(敬称略)

(田さん、申し訳ないです...笑)

【Action‼︎】

私は当書を読み、以下のことを実行しようと思いました。

[最強の自分]になるために、当書を読んだことをきっかけとして、第三者目線で自身の言動を見つめる習慣をつける。

三日坊主にならぬよう「5W1H」はもちろん「自分の"強み"」を取り入れた目標設定を心がける。

自作したワークシートや当書を大切に保持し、迷った時やふとした時に定期的に見返す。

【Other Points】

①限りある”資源”を守り抜くために

これは、最近の私の出来事である。

大学の冬休み期間中に帰省している間、私は頭を抱えていた。どの友人と会うのか迷っていた。

冬休みは短い上、私は金欠であった。ゆえに、友人全員と会うということはできない。

だから、一人ひとりの友人の顔を思い浮かべてみることにした。「私は、この人と本当に会いたいと思っているのだろうか?」と自問自答し、迷わず YES と答えられる人のみの誘いを受けることにした。

クラスや部活の同窓会は、断ることにした。同窓会に参加するメンバー全員と「この人と会いたい!」と強く思うほど仲が良い訳ではないからだ。「この人と会いたい!」と強く思う人と、個人的に会えば良いと思ったからである。また、大勢が出席する同窓会より、少人数の方が、より密な時間を過ごすことができる。大人数の集会で 膝を突き合わせて話すことなどできるだろうか。いや、できない。


そう考えていると友人に「君は、薄情な人だ。」と言われた。どうやら、私は関係を蔑ろにしているように友人の目には映ってしまったみたいである。 私は、合理的に生きようとするあまり「薄情な人」と化してしまったのかもしれない。友人の言う通りである。ただ「自分の人生なんだから、自分の好きなように生きればいいんじゃないのか。私の勝手ではないか。」とも思う自分もいる。私は、完全なる板挟み状態に遭ってしまった。


ジレンマを抱えた私は、悩み続けてしまったのである。

そうしたなかで、当書を読み進めると、104〜105 ページの【コラム その 2】が私の目に飛び込んできたのです。

そこには...

  • 筆者は「結婚式には参加しない」と決意されていること
  • 結婚式には参加するための大金を、薄〜い関係の人のために費やした事実を、筆者は後悔されていること
  • 筆者は、結婚式というものにさほど価値を感じられていないこと

などが書かれていました。


前述の悩みを抱えていた私は、救われた思いがしました。また、当書を読むことで、筆者が「自分の持つ限りある”資源”、つまり、時間とお金と労力は大切にしよう!」という私の考えを代弁してくださったように感じました。同窓会の数時間と約 5,000 円は、家族や大切な友人と過ごし、感謝を伝え、プレゼントを送ったり、新書を読むなどで自分に投資した方が良いと考え直し、無事に前述のジレンマは解消されました。

このような経緯があり、当書の中で上記は、私にとって印象に残る部分となりました。

ぜひ皆さんに当書の【コラム その 2】を読んでいただきたいと思います。時間、お金、労力といった、自分の持つ限りある”資源”を大切にし、自分の人生をしっかりと自分の足で歩みたい方に特にオススメです。限りある”資源”の守り方を学習することができます。

②大海を見つめ、君は何を思うのか?

私は、当書は人生の「羅針盤(コンパス)」であり、これを元にして作成したワークシートは、まだ見ぬ自分に出会うことのできる可能性を秘めた地図、すなわち「新しい地図」であると考えています。

かの有名な”新しい地図”を構成されている草彅さん、香取さん、稲垣さんの御三方は、事務所を飛び出し、独立されるという段階において、相当な勇気が必要であったように思います。もし、私たちが「変わりたい!理想を実現したい!」と考え、大きな一歩を踏み出すならば、上記の御三方が持たれていたような大きな勇気が必要なのではないでしょうか。筆者が当書を書こうと踏み出されたのは、様々な経験を積まれる中で、人生という名の「旅」の楽しさだけではなく、 厳しさも身をもって体験され「旅」について我々よりも遥かに熟知されているからだと思います。


私は当書を読んでいる際「旅」の功罪について熟知されている筆者に、終始「大海を見つめ、君は何を思うのか?」と問われている感覚を味わいました。 現代社会では大企業に入っても安定であるとは限らず、新型コロナウイルスの蔓延などの未曾有の危機により、 既存の社会の常識が簡単に覆っています。これらの「荒波」にもまれても動じない"最強の自分”を確立するには「大海を見つめ、君は何を思うのか?」という問いに真剣に向き合わねばなりません。上記の問いと本格的に向き合うきっかけを与えてくれた当書に対し、私は本当に感謝しています。

「大海を見つめ、君は何を思うのか?」という問いに対する自分なりの解答を持つこと、それは、我々の「旅」の行く末が読めない今日だからこそ重んじられるべきなのです。

(注1)
漢文において「子」という言葉には「学徳のある人物に向けた敬称。先生。」という意味があります。

(注2)
「熱伝導」とは「原子や分子の振動の伝播などにより、熱が運ばれる現象」のことです。
例えば、顕微鏡により非常に小さい世界を見つめた時、底を外部から熱した金属製のやかんでは、やかんの底を構成する原子・分子等の粒子の振動が激しくなります。この振動が次々と周囲の振動が小さな粒子に波及していき、最終的には、やかん全体が熱せられる一因となっているというものが「熱伝導」の例として挙げられます。

【Information】

  • 「一生、仕事に困らない[最強の自分]の作り方」(株式会社コスミック出版)
  • 著者 田美智子

(敬称略)

  • この記事を書いた人

ノーム

大学生書評ブロガー|”凡人大学生”である私が、”等身大ブログ”と称し、できるだけ多くの皆さんに本について理解していただけるよう「分かりやすくて、楽しいブログ」をお届けしています|大学2年生(2023年4月現在)|国立大学理系|Instagramフォロワー4,000人(2023年4月現在)|読書、野球観戦が趣味|「自己成長こそが人生最大の娯楽である」と考え、今を全力で生きています

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